「俺、ちょっと行くわ」 ガタッと椅子から降り、生徒会室のドアを勢いよく開ける。 「駿?」 ―――――――― 「美華[ミカ]に、なんかよぉ?」 今、俺は渡り廊下にいる。 こいつは、立花美香[タチバナミカ]。 ホントは、香水臭いから一秒でも一緒にいたく無いんだけど。 それでも、一緒にいるのはこいつの親が、ケーキ屋経営してるから。 人出も足りない、ケーキも上手く作れない。 ...頼れるのは、こいつだけだ。