…ごくん。 あたしは息を呑んだ。それぐらいキレイだった。沈みかけた夕陽が海を照らしている。 「こんなキレイなの、初めて見た…」 「俺も初めて見たときそう思った。砂浜に降りようか?」 榊さんてどこまでも紳士。ときどき意地悪するけど、ちゃんと相手に嫌な思いをさせないようにしてる。 「ここ、よく来るんですか?」 「うん、時間あるとき来るかな。誰かと来たのは初めてだけど」 ドキンと心臓が飛び跳ねた。だって、それって…。