あれから10分ほど経ったが、あたしは全く集中できずにいた。 あまりにも急だよ。目の前に憧れの人がいて、なんにも頭に入ってこない。 チラっとみれば、長い指が本をめくり、前髪の間から伏せた長いまつげが見え隠れする。 あたしって…こんなに変態だったんだ…。 「どうかした?」 やばい。見すぎて気づかれてしまったー! 「あ、その本難しそうだなーと思って」 けっこう苦しい、苦しいよ。