最近、図書館で桜ちゃんの彼氏の櫂さんと話してるのを見かけた。
二人は友達みたい。
こんな偶然、こんなチャンス二度とない・・・と思う。
だから、ある日の放課後。
「え?櫂の友達?」
「う、うん・・・榊さんて人なの」
勇気を振り絞ってみた。
あのサラサラな茶色の髪の毛。
長くて細い手足。
切れ長だけど優しい瞳。
そのすべての虜だった。
「雅が・・・男の人の話するなんて珍しいっ」
「だ、だって、すんごくかっこいいんだもん・・・」
「ふーん・・・ついに恋したか、雅も!」
恋なんて縁のない話だと思ってたけど、気付いたときにはもう・・・。