幼馴染にまであんな態度とって、俺は何がしたいんだ・・・。



自分の部屋まで来ると、桜はそれ以上追いかけてこようとはしなかった。




「なんで・・・あいつの泣きそうな顔が頭から離れないんだよっ」



ガンと部屋の壁に拳を突き立てても、何も答えなんて出やしない。




俺はあいつを好きなのか・・・?


違う・・・傷つけたことへの罪悪感だろ・・・。





たしかに、俺が変わったきっかけはみくちゃんだったのかもしれない。

正確に言えば、みくちゃんと長谷川。


あの二人が心底うらやましいと思った。


ああやって本気で想いあえたら、どれだけ幸せなんだろう。


でも俺には、それはできないってことだよな。