わあっ! そうだ。 今まで時間差で帰ってたから気付かなかったけれど、よく考えたら早瀬君とは同じ中学で同じ学区エリアだったから、帰る方向一緒だし! 「あ……」 そう思った時には既に靴箱の目の前。 早瀬君はもう上履きからスニーカーに履き替えていた。 「帰ろうか、一緒に」 自分の靴箱を開けた私。 少し離れたところで靴をトントン、としている早瀬君。 あまりにも自然に言うもんだから、私は、 「……うん」 と、知らず知らず答えてしまっていた。