―――二学期

それは数々の不穏な空気のまま始まろうとしていた。



始業式の前の教室で瑞穂と深江と有馬は机を囲んで談笑していた。

「あー・・・夏休み終わっちゃったよ、かったるい~」

「どうしよ、結まだ宿題終わってないんだけど」

「ええっ?!大丈夫なの?!」

「晴ちゃん見せてー!!
お願ぁ~い!」

「い、いいけど写すだけでも今からやったって間に合わないんじゃない?」

「そうそう、もうちょい計画的にいかないとねー」

「えっ!有馬さんも宿題終わってるのぉー?!
うそーっ、結と一緒で絶対終わってないと思ってたのにぃ~!」

「私もバイト漬けで終わってないと思ってた・・・」

「ふふふん。夏休み中ウチには力強い味方がいたからね」


「「力強い味方?」」