明智さんは私に はにかんで笑いかけ 再び空を見上げた。 …私 今 明智さんとキスをした…よね? 何で? 今まで、どんな状況であっても 男に唇を許すことは無かった。 上手くかわしてきた。 それなのに どうして かわさなかった? そうじゃない。 違う… かわせなかった。 …何故? 「明智さん…」 やっと出た言葉は 誰の耳にも届かないような呟き。 彼は視線を星空から私に移し微笑んだ。 こんな時はどうすればいい? 何て言えばいいの?