初めに昨日のお礼を言って、その後は何でも無いような内容の話しばかり。
明智さんは初めの印象と違う。
真面目な好青年ってのは変わらないけど、
慣れれば意外に喋るし冗談もよく言う。
そんな明智さんとの電話は楽しくて、時間なんてあっという間に過ぎている。
“おやすみ”を言って電話を切り
閉じた携帯を見つめる。
数秒前まで、この機械で繋がっていたのにな。
もっと明智さんの声を聞いていたい…
ズキンッと大きく響く胸の音。
それと同時に押し寄せる
今まで味わったことのない感覚。
何だろう?
なんだか苦しい…
これって
もしかして!?
私…


