その日の夜、奏太の部屋に死にそうな顔をした空太がやってきた。 「な、なんだお前。顔やばいぞ」 「にいち゛ゃぁ゛ん」 つかなくていい所に濁点がついている。 「どうした?」 まるで赤ん坊を宥める母親みたいな気分で空太をみた。 「ッグス、俺、失恋した」 なにっ! 全く話が読めない。