「なー、兄ちゃん」 弟の変人……ではなくて、空太が夜に俺の部屋に入ってきた。 それ自体は特別めずらしいことではない。 よく漫画を勝手に取っていったりしているらしい。 「何だ、弟よ」 奏太は課題をしている最中だったため、目線はそのままで返事をした。 「星可先輩さ、可愛いね」 思わずペンを置いた。