京真side
詩乃と二人できた遊園地。
詩乃が子供みたいな笑顔で笑ってる。
可愛い。
詩乃をみてると俺も笑顔になる。
「二時間かぁ。
長いな」
観覧車に乗りたいらしい詩乃はニコニコしながら並んでる。
「詩乃、観覧車好きなの?」
「うん!
大好きだよ!」
大好き…か。
本当に幸せそうな顔してるな。
美由に怪我させられた時はどうなるかと思ったけど。
足もすっかりよくなってるみたいだし。
ちなみに美由は学校をやめてしまった。
美由も悪いと思ってるといいけど。
「詩乃、ちょっと並んでて。すぐ戻るから」
列から抜けて自販機を探す。
二時間待ちだからな。
詩乃も喉かわくだろう。
自販機で二人分の飲み物を買って戻ろうとした。
「あの、一人ですか?
一緒に観覧車乗りません?」
は?
俺の前に知らない女が二人。
あれ、逆ナンってやつ?
「スミマセン、彼女と来てるんで」
俺は詩乃と観覧車に乗りたい。
詩乃以外の女はどうでもいいし。



