屋上に続く階段をどんどん上がって行く。



階段を上がった先にあるドア。

ドアを開ければそこは屋上。


そのドアを開けて屋上に入ると確かに西原くんの姿があった。

私が入ってきたことに気づいたのか、西原くんはこっちに振り返ると私の方に近づいてきた。


私も一歩ずつ西原くんに近づいて行く。


「…なにか話があるんだよね?」


目の前にいる西原くんにそう聞く。


「そうだな。話がある」

「えっと……それで話って」

「上村。この前、優斗のウチにいたよな?」

「え…なに」


西原くんが発した言葉に、動揺する私は否定する言葉が出てこなかった。


だって、なんで…。
そんな言葉ばかり浮かんできた。