「お母さん、ちょっと来て~!!」


「なによ?」


「お父さんにこの写真どうしたのか聞いても答えてくんないんだもん!!」


「鈴音、それどこから持ってきたの?」


「え~、お母さんたちの部屋!!」


「なに勝手に人の部屋あさってんのよ!!」


「陽向~そんなに怒るなよ(笑)」


「そうだよ~。それでこれ何?このタキシードはお父さんで、このドレスはお母さんだよね?」



「そうよ、お母さんの高校卒業式前日のパーティーの日の写真。」


「え、そんな日に2人結婚したの?」


「違うわよ。澤村おばあちゃんのショーで私たちが出たの。」


「へぇ~。」


「懐かしいな~。」


「あの時は和樹さんもかっこよかったのになぁ…。こんなおじさんになって。」


「コラ、なんか言ったか!?」



私たちは私が大学を卒業と同時に式を挙げその後すぐに娘の鈴音(すずね)が生まれた



今でも仲良くしていてたまに娘からおちょくられている



「もう、娘の前でじゃれるのやめてよね!!見てるこっちが恥ずかしい。」


「そう言っても和樹さんがやめてくれないからどうしようもないわ~。」


「お父さんってほんとお母さん好きだよね。」


「え、だってお母さんしかいないから!!」


「そんなにはっきり言わないでよ…。」



そう言いながらも鈴音はこうやって仲良くしていると、とても嬉しそうにしているから私たちも直す気はない




「このときの陽向はもっと優しかったなぁ。」


「へぇ、お母さんって昔からこんなにうるさかった訳じゃないんだ~。」


「鈴音、和樹さんなんかもっと男らしくてね昔は生徒からモテてたのよ!!」


「え、お父さんが!?ないない!!」


「え~俺結構モテたよ?陽向の友達とか~」


「じゃあお母さん友達の好きな人奪ったの!?」


「まぁ結果としてはそうなったけど和樹さんから手出してきたんだからね!!」


「うわ~、お父さん変態!!」


「なんでそうなるんだよ!!」


「あ、そうだ今度みんなが遊びにきたいって!!」


私がそう言うと鈴音はワクワクとしていて和樹さんは少し鬱陶しそうにしながらも鈴音の持ってきたアルバムを見て懐かしそうに笑っていた