教室の前に着くと沙耶が走ってきてドアを開けてくれた


「どうそお入りくださいませ~♪」


沙耶は店員とかの真似をするのが好きできっと今のも真似だ




教室に入るときれいに装飾されていて驚いた




「どしたんこれ?」


「みんなで頑張ったんよ~!!」


「すごいだろ!!」


美咲と小林君がそう言うとみんなもどうだと言わんばかりの顔をしていた



「和樹さん引っ叩けなくなったよ?」


「しゃーない。」


そう言って教室の誘導された席に座った



「陽向、これ私たちからのプレゼント。」


美咲が渡してきたのは指輪だった



「みんなでお金出しあって買ったからそんな高いものじゃないけどさ、貰ってくれる?」



「……みんな、ありがとう。」


「すげーな!!」


私は泣きそうになるのをこらえ、先生はすごく驚いていた



「早くはめてよ!!」


弘樹君がそう言って私たちの前に差し出した



すると先生が私のリングをとり左手の薬指にはめ、すっと自分の左手を差し出した



私がリングをはめるとニコッと笑いながらまたおでこにキスをした



先生はどうやら人前ではしないタイプのようだ




「それじゃあお菓子でも食べながらお祝いしましょ~!!」



美咲の掛け声でみんな盛り上がり始めた




みんなふざけたりゲームをして遊んだりとやることはいつも変わらないけどそれでもとても楽しかった






「お、なんか面白いことしとるね!!」


そう言って入ってきたのは澤田先生だった



「なんか私たちを祝ってくれるらしいんですけど、結局やってることいつもと変わらないんですよね(笑)」


「いいじゃないか。それでも楽しいんだろ?」


「はい♪」


澤田先生の問いかけに即答できるほど楽しかった