「答えは、X=28です」

「・・・」

自信は一応。

先生は私に答えではなく、睨み返してきた。

「・・・座りなさい」

・・・え、なに合ってるの?


つんつん


「ん」

「梓、良く分かったね」

「ねぇ、答え合ってた?」

「うん、いつも鬼先って難問の答えが合ってると座らせんの」

なにそれ。

「へー・・・」

私はなるべく目立たぬ様、席についた。

―――――――――――


キーンコーンカーンコーン


やっとお昼休みまで生き抜いた。

「様乃ー、屋上ー」

「はいはい」

私はお弁当を持って様乃の隣を歩いた。
今日はなんだか良い天気だ。

「今日は良い空が見られそうだねー」

「だねー、梓のせいで台無しだけど」

「なんでぇっ?!」

外にでると、良い感じの風が吹いた。
予想通り、ナイスな天気だわ。

「どこが台無しなのさー、最高じゃん」

「いやぁ、君の『お試し恋』がどこまで行ってるかが気になるって話ですよ」

「あぁ、そのことなんだけど私達リタイアしたから」

「・・・は」

そうだそうだ、まだこの事様乃には言ってなかったんだ。
様乃は驚きのあまり、口がポカンとあいている。

「ずいぶんとアホ面してんなぁ」

「いやいやいやいや、おかしくない!?」

「いーや?全然」