私はみんなとお別れをしたあと
げたばこの前の廊下で
男子ミーティングが終わるのを待っていた。


あぁ、前にふられたとき
ここの廊下で泣いたなぁ………


あのときは
辛くて、悲しくて、
告白したのを後悔したなぁ……


………でも
今日は後悔しない。

告白ふられても後悔しないし
絶対に泣かない。


諦めなんてつかないなら
無理して諦めないで
好きでいる。



私はそう心に決めていた。



吹奏楽仲間に
バイバイを言うとき
みんなが私に「頑張れ」の言葉をくれたから、

絶対に言うんだ。


好きって言うんだ。



ガヤガヤ
少しだけうるさくなって
男子が次々に階段をおりてきた。
そこにはもちろん純くんもいるわけで……

「先輩、お待たせしました………じゃあいきましょうか。」

「うん!!」


私はみんなの優しさに背中を支えられながら、

純くんの少しだけ後ろを
歩き出した。