なずなはやっぱり純くんのことが好きなのかなぁ。

だとしたらやっぱり
純くんだってなずなのこと好きだよね…
…あんなに可愛い子に近づかれたら好きになっちゃうもんね。


もう…無理なのかな……



それから私の頭のなかは
あっという間に
純くんとなずなでいっぱいになった。


………………………………。


「えっとー…じゃあ奈菜かあきからいってね。」

私は先生の声で
考え事の世界から現実に引き戻された。


え??私か奈菜からって何が??

わたしがよっぽど
わからないっていう顔をしていたのか、
奈菜が耳打ちをして教えてくれた。

「卒業生から一言だってさ。
ねぇ、あき、みんなの前で純くんが好きってゆっちゃえば??」


「え、えぇっ!?」

「ね??いっちゃいなよ~!!」

そういう奈菜の言葉を聞いていたのか
近くにいた同級生の子たちも
次々に同意した。


「いいねぇっ、がんばれっ♪」

「あきちゃんっ!!頑張っちゃいなよ!!」


「え………あ………う………??」
私は言葉を失った。


そのとき目のはじっこには
なずなと純くんが写っていた。