休み時間。

―――…。


「あきとか推薦で受かってうかれちゃってさー、」
奈菜の声が教室のすみっこから聞こえた。

あとから聞こえてきたのは
「もー、ほんとだよー、なぁ!!あきっ!!」
という他の友達の声。


みんな笑ってるから冗談なのはわかるけど……

「ほぇ!?………うぅ…ごめんなさい……」

私は謝った。

一人でうかれたように笑ってるなんて無神経だと思ったから。


みんなは
「謝らなくていーよー」
なんて笑ってるけど、
奈菜だけは………

……奈菜の目だけは笑っていなかった。



私はまた
取り返しがつかないことをして
せっかく純くんがかけてくれた
魔法を無駄にしてしまった気がしたんだ。