私も元カレも吹奏楽部だった。
私は部活が大好きだった。
私の生活の中心は部活だった。


ー…だから部活の仲間でもある元カレが自分のせいでやめてしまうのが苦しくてたまらなかった。


私は朝から部活が終わるまで一日中ボーッとして、ため息を繰り返していた。


そんな私を心配して声をかけてくれたんだけど、
私がため息の理由を言うと
みんな同じように
「…うん。そっか。がんばってね」
と言った。


吹奏楽部じゃなくて
彼のことを知らない友達には
きっとそれが一番いい答えなんだろうけど、
私はそれじゃあ満足できなかった…

聞いてもらえただけでも幸せなはずなのにね。