そうやって決めたら
ほんの少しだけ楽になった。


よし、あたしも少しくらい歌おうかなっ♪


そう思っていれた曲は
いつもうたうラブソング。

―♪♪♪
曲の前奏が始まる。

ッッー…
あれ??


肩に力がはいっていつもみたいに声がでない。

どうしてもうまく歌えない。


あまり歌が得意ではないあたしはいつも以上に歌えなくなっていた。


純くんが隣にいるだけで

こんなにも声が震えるなんて、

心拍数があがってからだのなかを心臓が脈打つ音が支配して
テンポすらつかめなくなるなんて、

思ってもみなかった。


なかなかちゃんとでない声を振り絞って君に向けてラブソングを歌う。

いまの私の心境にぴったりなこのラブソング、

鈍感な純くんは自分に向けてそれが歌われているなんて、
気付くはずもないよね。