冬期講習は1日4時間。


普段ならその4時間はとてつもなく長いと感じるんだろうけど、
その4時間中ずっと純くんとメールしていた私にはそんなのあっという間だった。


純くんは返信が遅い方だから、
純くんのメールがかえってくるまでの間に1問ずつ
数学の問題を解いていった。

解いて返信、解いて返信の繰り返し。

…少し忙しかったけど、
私にとってはとても幸せな時間だったんだ。




「じゃあ今日はここまでっ!明日は…」

……ん??明日!?

「せ、先生っ!?意義ありですっ!!
あ、明日はクリスマスですよ!?」

「ははは…受験生にクリスマスはー??」

「あるわけけねぇよっ♪」
空が楽しそうにこたえる。


やだやだ!!絶対やだ!!

「先生、お願いです!!休みをくださいっ!!他の日頑張りますからぁ!!」


…15分の必死の説得に勝った私は帰り道ずっとごきげんだった。