光が落下する。 影が落下する。 光と影は色だったのかと気づく。 見上げれば、頭上で当たり前のように泳ぐ魚たち。 水槽のトンネル内は、 海の中のようで、密室のようで。 私は隣の佐倉くんと、右手に佐倉くんの温もりを感じながら歩いた。 ドキドキしているのは私ばかりのようで悔しい。 私の気持ちの変化も、 見抜かれていそうで悔しい。 年下のクセに、こんな私を受け止めてくれちゃいそうで悔しい。 でも、佐倉くんと過ごす時間は嫌いじゃない。