城山は、あの後
傍聴席の皆に、一礼し
その場を去った。

来週から、留置場とも別れを告げる。

樋口と柴原は、泣きながら

「良かった、良かった」
と、裁判の後肩を叩いてくれた。

そして、皆と別れた後
駆の手紙を改めて読み、
涼子と泣いた。