駆ける…キミト共に

樋口が静寂を消す様に言った。

「私は幽霊を信じ無いのですがね…

ここに面白い資料があります。

駆くんの亡くなった時刻、四時二十七分らしいですね。

で、被告人。あなた、取り調べの瞬間に
蝉の音がしてたみたいですね。

蝉…あの時なら、少し 鳴くのが早すぎませんか?」