家に帰るには、どうしても『そこ』の前を通る。 だから、仕方なかった。 ふいに聞こえた声。 ────・・・耳を疑った。 「なー凛乃、そろそろ喋れよ?」 『そこ』、カフェテリアで話している、 ・・・カップル? 「・・・うちの高校・・・」 俺はぼそっと呟いた。 「りーん」 男が彼女らしき人の名前を呼ぶ。 「名前・・・呼ばないで・・・」 「お~、やっと喋った!」 ・・・? この声・・・