電話に出たのは知らない声の持ち主
私が舞姫ってわかるのはなぜ?
答えは簡単
なにがあるかわかんないから
みんな私の名前を舞姫で登録してるから
てかなんでこいつ疾風の携帯持ってるの?
「あぁ、そうだが。お前は誰だ、疾風はどうした」
『ふふふ…俺は黒鳥ゲン。携帯の持ち主はこちらで預かっている』
黒鳥ゲン…
もうなんで今日なの!
明日作戦会議なのに!
「・・・疾風は無事なんだろうな?」
『海の近くの3番倉庫まで舞姫さん1人で来い…』プツッ
「っ!」
私は慧に電話しながら走る
「もしもし、慧!?」
『あぁ、どうした』
「疾風が黒鳥に捕まった!さっき疾風の携帯から電話があって…」
『俺たちも…「だめ!」
『何でだ…?』
少し不機嫌な声になった慧の事を無視して
「私1人で海の近くの3番倉庫まで来いってじゃあね」プツッ
ノンブレスで言って一方的に切った。
携帯の電源を切ってポケットに入れる。
走る速度を上げて急ぐ
走りながらどうしようもない不安と怒りに襲われる
また暴走したらどうしよう
そんな不安と
疾風は大丈夫だろうかという不安
とにかく急がなきゃ!

