そう、これが愛





嫌な空気だなぁーごめん望と心で謝っておく。とあっそうそうと桐谷さんが明るい声で話し始める。この間私の部屋に時計を忘れたと・・・・・コイツわざとか


「この間泊まった時に時計外してそのまま帰っちゃったみたいでさ、今日取りに行ってもいい?」


「桐谷さん、あなたその技で女性を落としてるんですか?うっとうしい通り越して尊敬に値します」

「おかげさまで」


本当に侮れないなこの人、と遅くながらこの人に危機感を抱いていると横の椅子が動き部長が遠さかっていく、、、


「って部長!!ウサギのエサ半分残ってますよ!!」

「・・・・・・あげる」

「いりませんよ本気で言ってんですか、って部長ぉー?」




なんとも不機嫌!!という雰囲気をまき散らし部長は行ってしまった。
なんて分かりやすい人なんだろうか。



「あららー怒っちゃったねー☆」

「わざとのくせに、斉藤先輩が可哀想ですよ桐谷先輩」

「あれ、もしかしてあっちの味方なの?」

「どっちの味方ではないですけどやり方が気に食わないって言いたいんです」

「さすが歌ちゃんの友人だけあって厳しいね、でも誰に向かって口聞いてんの?ブフゥッ!!」

「桐谷さんこそ誰に向かって口聞いてんですか?私の友人ですよ?」


望を怖がらす輩の頬に平手をお見舞いしその人を見るといつもは嬉しそうな彼は悲しそうな顔をしていたから今日はいったいなんなんだテディを貰った見返りか神様と神様に聞いても返答は無かった。


頬を押さえながらしょんぼり私を見る桐谷さんはなんだかしおらしい・・・


「・・・桐谷さんもどうしたんですかいきなり部長につっかかったりして?」


「部室からただでも出てこない奴だったのにいきなり出てくるんだよ?ただでさえ歌ちゃんと居る時間長いのに俺と歌ちゃんの楽しい昼食まで奪うなんて面白くないに決まってる!!」


「私も、私と望の楽しい昼食を邪魔する桐谷さんに同じことをいつも思ってますよ」


「痛いとこ突っ込まれた☆」

「可愛く誤魔化しても遅いですよ」


「・・・・・・・とにかく面白くないなこの状態。クマがエサを探して人里に下りて来たみたいな感じ」

「なんでそんな日本昔話みたいになってるんですか、とにかく部長の機嫌悪いのは面倒ですね・・・・・はぁ」