***


翌朝。


結局
あたしは一睡も出来なかった…。


いろいろと考えていたから。


先生…
一晩中、白石さんの側にいたのかな?

まさか体の関係なんかに…


そんな恐ろしい想像をする自分が1番恐ろしい…。





朝ご飯を作る為
リビングに差し掛かると
入り口から見えたのは
ソファーに横になっている先生だった。



どうしてこんな所で寝ているんだろう?

もしかして
白石さんとは何もなかった…?


少しの希望を胸に
リビングに足を進めるが…



別の入り口から
先に白石さんが先生の元へと駆け寄る姿が目に飛び込んだ。


出る幕を失ったあたしは
リビングに入れず
入り口に隠れる。



だけど
あたしどうして隠れるんだろ。
隠れる必要なんて…ある?

でも2人の邪魔するのはちょっとな…。



リビングから離れようとしたが
目が覚めた先生との会話が耳に入ってきて、足を止めてしまった。







「起きてたのか?」


「うん。ごめんなさい。なんか昨日は迷惑掛けたみたいね…」


「別に気にするな。だけど、確か酒は飲めないはずだろ?」


「ちょっとヤケになってたの…」


「寝言と、関係あるのか?」


「え…?」



えッ…
寝言…?