――……速水side *。+†*



こうなった経緯だが。



***



マンションのチャイムが鳴り
玄関を開けると
目の前にいた来客は…
俺の前の彼女、白石柚花。



「か〜ざ〜と〜〜♪」



俺を見るなり
柚花が突然、抱きついてきた。



「お前ッ、何しにッ」


「かざとに、あいにきたの〜!」



なんだ?
様子が変だ…

酒の匂いもしてるし。
…まさか。



「…酔ってんのか?」



だが柚花は答えず
そのままズルズルと崩れ落ちる。



「おいッ!」



いきなり力が抜けるから
一瞬焦りもしたが
彼女から寝息が聞こえてきてホッとした。



「なんだ…寝てんのかよ。驚かせるなよな…」



このまま玄関で寝かせる訳にもいかず、仕方なく自分の部屋に連れて行く事にした。



***



「はぁ…」



なぜいきなり来たんだ?
しかも飲めない酒まで飲んで。

まさか…
俺が断った事と関係してんのか?

そうだとしても
俺には何も出来ない…。



「かざ…と」



眠っていた柚花が
少し目を開けた。



「目が覚めた?」


「…た、すけ…て」



え…?



「こわい…の」


「どういう事だ…?」


「たすけて…」