同日
あたしはと言うと…。


白石さんが先生に宛てた手紙が
どんな内容だったのか…

悪い事ながら
気になって仕方ない…。


先生がどうして白石さんとの事を黙っていたのかも、結局聞けないままだし…。


モヤモヤした気持ちと疑惑は
深まる一方。

先生とは顔会わせづらい…。




大学を終え
マンションに帰って来ると
玄関に先生の靴があった。


当直明けで帰って来たんだ…。


気まずさMAXながら
まるで泥棒の如く
足音させず室内に潜入。

静かなところからすると
先生はすでに就寝しているんだろう。


ソロソロと廊下を通り
自室へと向かっていると…



「咲桜ちゃん」


「わッ」



突然リビングから先生が現れたから、ビックリしたよ。

寝てると思ってたからね。



「悪い。驚かせたか?」


「ぃ…え。大丈夫です…」



驚いたよ。
気まずいよ。
いろんな意味で心臓破裂寸前なんですよ。

どうすればいいんですか。



「少し…話があるんだが、今平気か?」



眉間にシワを寄せながら
先生は厳しい表情をしている。


たぶん
白石さんの事だと思う。


ついに宣告…か。
『出ていけ』って…。



「…はい」