「2人は付き合ってるの?」


「…いや、そういう訳じゃない」


「じゃあどういう関係なの!?なんで付き合ってもないのに一緒に住んでるのッ!?」



どう説明するかな…。

今のコイツじゃ
何言っても信じてもらえない気もするし…。



「…お前には関係ない事だ」


「あるよッ!」



…は?



「姫宮さんに言ったの。私は翔灯の"婚約者"だって」



!?

コイツ
なんて事言ってくれたんだ。



「あのなぁ、誤解を招く様な事を簡単に口にするなよ」



咲桜ちゃんが誤解するだろ。
彼女の事だ。
考え込むだろうが。



「本当の事よ。今すぐじゃなくても、絶対に私達は結婚するの!」



どこから来るんだ?
その自信は…。



「申し訳ないが、婚約はしない。それはこれからも変わらない」


「…ッ。絶対…あきらめないからね…」



悪いな…柚花。
でももう
俺達は何も変わらない。
昔には戻れないんだ。



「悪いな。話はそれだけなんだ。もう会わないし、これっきりだ。それと、これも返す」



また一方的に話を終わらせ
婚姻届けも返し
俺は公園をあとにした。


最低だってわかってる。

だがもう
思い出したくないんだ





――……速水side END *。+†*