――……速水side *。+†*



アイツがここに来たって事に
俺は戸惑っていた。


椿が何度もアイツの話をしてたのは、"近々会いに来る"という忠告だったりしてな。



それにこの手紙…。
これを俺に手渡すために
わざわざマンションを訪ねてきたのか?


それだけじゃない気もする…。
ものすごくイヤな予感がするんだが…気のせいであってほしい。



恐る恐る封を開け
中身を取り出し確認すると
手紙が2通。

いや
1通は手紙ではない。
"婚姻届"だ。

それも
"白石柚花"の名前が記入してあるが、相手側は空欄の状態。


何がどうなってるのか訳がわからないまま、もう1通の手紙を拝読した。





『速水翔灯 様



お久しぶりです。
突然の手紙に驚かれたかと思います。

あの日の事
本当に申し訳なかったです。

そして今まで連絡しなかった事
悔やんでいます。

翔灯の前からいなくなって
2年が経った今でも
アナタの事を忘れた日はなかったです。

ずっと会いたかった…。