やっぱりあたしも有明が好きなんだろうか。



それさえも、自分で判断できないほどに、心の中は否定していた。



どれだけ頑張っても、こいつはあたしを好きにはならない。



何を根拠に?

そう聞かれれば、どう答えていいか困る。



1番好きになってはいけない相手だ、と。


入学して、初めて話した瞬間に思ったんだ。



「やっぱ姫仲と話してっと楽しいわ。」


「何それ、一方的にからかってるだけでしょ(笑)」



この人は、一度友達だと決めた人間を、恋愛対象には入れない。


だからこそ、この関係が1番。



伝える勇気はないけれど、きっとあきらめる勇気はもっとないから。



自分の性格上、今回も長く片思いが続くだろう。

きっかけがない限り、終わることのない片思いが。



だってあたし、一途だもん。






(姫仲は大事な"友達"だし)
(……友達か……)
(おうっ、1番大事な友達!)



1番という言葉に、自惚れてしまうあたしが嫌だ。


-END-