「…瀬川ー?」


「ごめん、なんでもないよ。

あ、昨日はありがとう…!」


「あ…あー。あのくらい、当然…だろ」


照れたようにそっぽを向いて、

ゴニョゴニョと小さな声になる。



当然…かぁ。

やっぱり、女の子にモテる人は違うなぁ。

あたしなんか男の子に送ってもらったの

昨日の…瀬川君が…初めてなのに。



そもそも、男の子と遊んだことがなかった。

もっというと、奏以外の

外でも会いたいような友達は

いないかもしれない。