驚いたと同時に、体をパッと解放される。

「やる気補給」

ニッと笑って、政宗はまた、カメラの前へと戻って行く。

「‥‥‥」

周りの視線が痛い。
特に、今、一緒に撮影をしているモデルの子の視線が。

「‥コウ、笑すぎ」

お腹を抱えて、ケラケラと笑うコウを、深幸は恨めしそうに睨めつけた。

「いやぁ、あいつの深幸への愛情、はんぱねーのな」

居心地悪そうな顔をする深幸を横に、政宗の撮影は順調に進んでいった。