スタジオ内の、別のモデルの子達のヒソヒソと話す声が聞こえてくる。

「なにも私じゃなくてもいいじゃん。他に綺麗な人いっぱいいるのに」

抗議するが、それがどうした?という政宗の一言で、あっさり終わらされてしまった。


コウが困ってたから、話を合わせただけなのに。


あの時、見学したい、と言ったのがそもそもの間違いだった。
そのせいで、相手を待つが、代わりにテスト撮影を政宗だけ先に行うことを条件にされ、それだけならよかったのだが、相手がいないと感じがでないからと、深幸が駆り出されるはめになった。

「そもそも、他の奴じゃ雰囲気がでねーんだよ」

政宗の言葉に、深幸は首を傾げた。