「コウ?どしたの?」

一体何事かと、深幸が聞くと、コウはちょっと助けると思って、とだけ言って、ズンズンと廊下を進んで行く。

「ねぇ、何かあった?」

困惑した表情を浮かべる深幸に、コウはただ、にこにこと笑顔を向けるだけだった。