深幸は苦笑いを浮かべた。


覚えてるわけ、ないよね。


夜に、たまたま雨宿りした先で、ほんの少し言葉を交わした。たったそれだけのこと。
知り合いに似ていると言っていたが、夜で暗かったし、明るいところで見たら、全然違っていたのかもしれない。

そもそも、一体、彼に何を期待していたというのだろうか。

深幸は苦笑しながら、そのまままた、トイレを探して歩き出した。