「深幸ちゃんの手料理、いつ食べても美味しいね」

コウに言われれ、深幸はありがとう、と笑った。

「もう少し、薄味の方がいい」

政宗はキノコを食べながら深幸に言う。

「ごめん、濃かった?」

「少しだけ、な」

一口パスタを放り込む。
確かに、若干ではあるが、塩気が強い気がした。

「うん、ごめんね、気を付ける」

言うと、コウは楽しそうに笑って深幸の頭を撫でてきた。

「深幸ちゃんは将来、いいお嫁さんになれるよ」

コウが言ったとき、丁度テレビでウエディング雑誌のCMが流れた。

「…そうかな」

ポツリと呟く。
今まで、正直男の子とお付き合いをしたことのない深幸にとって、結婚生活は想像のできない世界だった。

「ま、まずは政宗を攻略しないとだけどね」

ギリギリとコウの腕を握りあげて、触るな、と目で威嚇している政宗の姿に、深幸はため息をついた。