「そんな事ないで。さっき来たばっかやしな」



強ち、嘘ではない。

出穂は「良かった」と言いながら、ドリンクバーと、ポテトを追加注文。



「何かあったん?」



私はタイミングを見て、呼び出しの理由を聞いた。

出穂は「そうそう!」と言って、何かアルバムみたいなモノを取り出した。

開かれたページには、綺麗な空や花に囲まれた、出穂と男の人。



「私の彼氏なんやけど、親が厳しいから、愛陽に写真やけど、印象を訊きたかってん」



私はアルバムを手に取り、ページを捲る。

優しそうな雰囲気を持つ男の人は、出穂にピッタリだと思う。