無性にイライラした。

生徒に好かれてる事は、教師として嬉しいかも知れない。

でも、まだまだ子供の私には、元ちゃんの気持ちを理解してあげられない。

このヤキモチを、抑える術がなかった。

養護教諭の先生が1週間、出張に出てる無人の保健室に入り、ベッドに腰掛ける。

カーテンを閉め、寝ようとした私の耳に、ガラガラとドアが開く音。

私は由香里のような気がして、カーテンから出た。



「サボりとは、えぇ度胸やな」



しかし、そこには不機嫌な元ちゃんが居た。

私はふんっと顔を逸らし、カーテンの中に戻った。