悠陽は本当に、立派な兄貴だと思う。

俺にも妹が2人居るけど、何も知らない。

姉貴の事も知らない。

ただ知ってるのは、3人とも結婚して、子供が居る。

…俺、今まで何してたん…(笑)

置いてかれた意味も、虚しさも、愛陽に出逢えた事で良い風に捉えれたけど。



「39か…」



俺は体温計の液晶を見てポツリ。

悠陽は「38.9℃に下がった。さすが俺様やな!」と言ってる。

これだけ元気なら、悠陽は大丈夫だろうな。

てか…“俺様”って何だ。

俺は体温計を置き、愛陽の隣に寝転ぶ。

…寝顔、可愛いな。

愛陽の全て、愛しく思える。