『そう言えば!アタシの事捕まえに来たんじゃないの!?七瀬君!!』






そうだよ!!アタシ今隠れてる途中なんだよ!!






やっぱり、七瀬君も捕まえに来たみたいな??






アタシピンチだよね…それ。







「いや…別に違うけど」


『へっ?あ…違うの?』


「うん。だってそんなの知らねぇし。てか、何やってんの?」







そんな疑問をアタシにぶつける七瀬君。







『知らないならいいんだよ!!知らなくていい事だから!!』


「へー…」





へー、と言いながら本当に興味無さそう。





七瀬君この事知らないんだよね?だったら、七瀬君といるなら捕まる事にはなら無いよね?






むふふふ。いいこと思いついちゃったー♪





「頭大丈夫か?」







抑えるのよ、姫菜。
七瀬君はただ、アタシの心配をしてくれただけ。
ただ、それだけのこと。






『ご心配無く、いつも通り正常ですから!あと、お願いがあるんですけど…』


「お願い?」


『うん』


「何?」


『他の人が来たらアタシを引っ張って一緒に逃げて下さい!!』


「は?」





うん、アタシ、ナイス名案!!ここからアタシは美人で、賢い子になって行くのよ!






だからマヌケ面の七瀬君なんて気にしない!!






『お願いっ!』


「えっ…まぁ、いいけど」


『本当に!?やったー!!』





七瀬君は引きながらもOKしてくれた。
このやり取り颯太さんを思い出すな〜…。







それにしても、本当によかった、よかった!!
この機会に七瀬君と仲良くなろう!!
で、足速そうだから引っ張ってもらうという一石二鳥!!






名付けて!“七瀬君と一緒!走って逃げて親睦会!〜シーズンⅠ〜”





ナイスネーミング!!!
シーズン‖があるかは謎だけど…。