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…―ガラガラ。



教室の戸を開け急いで中に駆け込んだ。



『遅れてすみません!!』



そう言いながら教壇を見るとそこには鬼の形相をした担任姿が。



「柏木〜俺のHRに遅刻するとは良い度胸してんな〜??」

『す、すす、すいません!!』



高橋佑吾、23歳。



あだ名は高先、英語担当でアタシのクラスの担任。



見た目は若くて、顔はやっぱりカッコイイ。



色々と緩い先生だから生徒達からも好かれ絶大人気を誇る先生だ。



でも、そんな高先でも一つだけ…絶対に守らなきゃいけない暗黙の了解がある。



それは…高先の授業とHRは必ず出ろ!!という決まり。



他の授業をサボっても普通にスルー…だけど高先の授業をサボったら秘密の反省会にお呼ばれだとかなんとか…。



そう、だから、絶対に出なきゃいけない。



なのに…何でアタシは遅刻しちゃったの!?



だってこの人ヤクザ並に怖いんだよ!?



おまけに高先の額にはくっきりと浮かんだ血管が見える。



ヤ、ヤバイ…。



アタシは身の危険を感じた。



「俺のHRつまんないか〜??」



高先が笑顔で言う。笑顔なんだけど…口元をヒクヒクさせてる。



ひぃぃぃい〜っっ!!



『い、いえ。ま、毎日楽しみです…ハイ』



こ、怖いよ!この人ヤクザみたいだよ!