帰りの列車の中。



桜は疲れて眠ってしまった。



「いい顔になったな、浩平」



不意にそう言われる。



「・・・そうかな?」



「ああ。この旅行の最初とは比べ物にならないくらいな」



「・・・そうだね」



母さんがいないのは、悲しいけど。



俺たち家族なら、きっと大丈夫。



最後には、こうして笑っていられる。



ずっとずっと作っていこう。



今日からの思い出を・・・



家族3人で、幸せになるために。