ちいさなたからもの

「ずっと、昔・・・



もう、30年近く前になる。



あるところに、中学3年の少女がいた。



少女には、弟と、両親がいた。



少女は、弟にいつも優しくて・・・



両親といると、いつも楽しくて・・・



本当に、楽しくて・・・



ただただ、幸せだった。



だが、それは突然、終わりを迎えてしまう。



姉弟の母親が、事故にあって・・・そのまま他界してしまった」



「・・・・・・」



それは、まるで俺のようじゃないか・・・