「ってか、夏梅ってライブとか来るの?」

「ううん、初めて」

「だよなっ。そんな感じだもん」

「そうかな?」

「なんか、嬉しいかも」


健也くんがこっちを見て笑う。
何がなのかよくわからず「え?」っと聞き返す。


「初めてのライブが俺達のバンドで。」


---ドキッ

やっぱ・・・・
好きだな。
この笑顔も
全部・・・。

あふれるようなこの感情はもう、

きっと



誰にも止められない。



そんな気がする。



曖昧だけど



確かなんだ。





「あたしも嬉しいよ」

「何が?」


「だって、
日曜日なのにこうして健也くんに会えるんだもん。」





---ドキッ

ニッコリ笑う夏梅は本当に可愛い。
こうして、
俺だけに向けている笑顔なんだって思うと


すごく


嬉しくて、


今すぐ、


抱きしめたくて・・・