それから

先生は色々自分の話をしてくれた。



この学校に赴任して4年目だと言う事。

赴任する前は、専門学校で講師をしていた事。

よく聞く音楽に、自分の甥っ子が可愛いという話。

それから、まだ結婚する相手が見つかってない事。


・・・最後は余計だよね?(笑)




先生はオンとオフを持っていて、

授業の時の先生と、そうでない時の先生がいるような気がしながら、私は先生の話を聞いていた。



「あー、まだあと10分残ってるな。
 よし。 10分、お前らにやるよ。好きに使っていいぞ。
 ただ、席を立ち歩いていいが、教室は出て行くなよ?(笑)」


そう言って、先生は教壇を離れ、

教室の後ろに貼られてた掲示物を見に行く。



「・・・あれ?情報処理って、ノートどうとるの?」


前の席の里美が振り向いて私に尋ねてきた。


「あぁ、何にも言わなかったよね?自己紹介ばかりで・・・(笑)」

「聞かなきゃいけないんだろうケド・・・、私あの先生苦手。。。
 葵ちゃん、聞いてきて~?」

「え?! 私がぁ?!?!」


私は

そっと先生の方へと視線を向けた。