「……おまえ……何、泣いてんだよ……」
いつも私をからかって遊ぶ『サッカーバカ』が、眉間にシワを寄せて搾り出すように言った。
その言葉に自分の頬を触ると濡れていて、私は泣いている事に気付き、慌てて手で拭った。
「あ、あんたが面白がって、大地くんに変な冗談を言うからでしょ!」
私は再び、『サッカーバカ』に背を向けた。
なんでいつも、こいつには見られたくない所ばっかり、見られてしまうんだろう……。
「おまえ……バカじゃねーの?」
「『バカ』にバカって言われたくないよ!」
「もういい加減、諦めろよ」
……会話が成立していない気がする。
「何を『諦めろ』って言うの?」
気になるので、一応、訊き返してみる。
すると。

